「五月雨式(さみだれしき)に申し訳ございません」の正しい使い方|添付忘れ・追加連絡のメール例文集

メールを送った直後に、ふと気づくことはありませんか?

「資料を添付し忘れた」
「確認事項を1つ書き忘れた」
「さっきの内容に補足が必要だった」

送信ボタンを押したあとにミスに気づくと、少し焦ってしまいますよね。

そんなときに使える表現が、「五月雨式(さみだれしき)に申し訳ございません」です。

ただし、この言葉は便利な一方で、使い方を間違えると少し大げさに見えたり、かえって段取りの悪さが目立ってしまったりすることもあります。

この記事では、「五月雨式に申し訳ございません」の意味、正しい使い方、添付忘れや追加連絡でそのまま使えるメール例文、言い換え表現まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

この記事の書き手:松本 利恵(ビジネスマナー講師 / 元・大手IT企業トップ営業)
新人・若手社員向け研修で年間1,000名以上を指導。自身も若手時代に数々のメール失敗(誤送信、添付忘れ等)を経験し、そこから「相手の感情を害さないリカバリー術」を体系化した専門家。「失敗は誰にでもある。大切なのは、その後のリカバリーの早さと誠実さ」をモットーに、実践的な解決策を提示します。


目次
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まず結論|「五月雨式に申し訳ございません」は連続連絡のお詫びに使う

「五月雨式に申し訳ございません」は、ビジネスメールで一度にまとめられず、続けて連絡してしまうことをお詫びする表現です。

たとえば、次のような場面で使います。

  • メール送信後に添付漏れに気づいた
  • 追加で確認したいことが出てきた
  • 補足情報を後から送る必要がある
  • 複数回に分けて資料を送ることになった
  • 連絡事項が断続的に発生している

大切なのは、「五月雨式」という言葉そのものに謝罪の意味はないという点です。

「五月雨式」は、物事が一度で終わらず、途切れながら何度か続く様子を表す言葉です。

そのため、ビジネスでは「申し訳ございません」「失礼いたします」などの言葉と組み合わせて使います。

覚え方のポイント

「五月雨式に申し訳ございません」=「何度も分けて連絡してしまい、申し訳ございません」という意味で使うと覚えるとわかりやすいです。

今すぐ使える「五月雨式」メール例文集

まずは、よくある状況別に、そのまま使いやすい例文を紹介します。

[ ] の部分を自分の内容に置き換えて使ってください。

例文1:添付ファイルを忘れた場合

件名:【資料追加】[〇〇の件]につきまして[〇〇株式会社][〇〇様]いつもお世話になっております。[株式会社△△]の[佐藤]です。五月雨式のご連絡となり、大変申し訳ございません。先ほどお送りしたメールにて、[資料名]の添付が漏れておりました。本メールにて添付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。お手数をおかけし恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

添付忘れの場合は、言い訳を長く書かず、何を添付したのかをはっきり伝えることが大切です。

例文2:追加で確認したいことがある場合

件名:【追加のご確認】[〇〇の件]につきまして[〇〇株式会社][〇〇様]いつもお世話になっております。[株式会社△△]の[佐藤]です。五月雨式のご連絡となり、申し訳ございません。先ほどのメールに関連して、追加で1点確認させていただきたいことがございます。・[確認したい内容を簡潔に記載]度々お手数をおかけし恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

追加質問は、箇条書きにすると相手が確認しやすくなります。

例文3:添付忘れと追加質問が両方ある場合

件名:【資料追加・確認事項】[〇〇の件]につきまして[〇〇株式会社][〇〇様]いつもお世話になっております。[株式会社△△]の[佐藤]です。五月雨式のご連絡となり、大変申し訳ございません。先ほどのメールにて、[資料名]の添付が漏れておりました。本メールにて添付いたしますので、ご確認いただけますと幸いです。また、併せて1点確認させていただきたい事項がございます。・[追加の確認事項を簡潔に記載]度々のお手数をおかけし恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

添付忘れと追加質問が重なった場合は、件名に「資料追加・確認事項」と入れておくと、相手が内容を把握しやすくなります。

例文4:先ほどの内容を訂正したい場合

件名:【訂正】[〇〇の件]につきまして[〇〇株式会社][〇〇様]いつもお世話になっております。[株式会社△△]の[佐藤]です。五月雨式のご連絡となり、申し訳ございません。先ほどお送りしたメールの内容に一部誤りがございました。下記のとおり訂正させていただきます。誤:[誤った内容]正:[正しい内容]混乱を招いてしまい申し訳ございません。お手数をおかけいたしますが、こちらの内容にてご確認をお願いいたします。

訂正メールでは、「どこが誤りで、何が正しいのか」を明確に書きましょう。

例文5:資料を複数回に分けて送る場合

件名:【資料送付】[〇〇の件]資料をお送りします[〇〇株式会社][〇〇様]いつもお世話になっております。[株式会社△△]の[佐藤]です。資料の容量が大きいため、五月雨式の送付となり恐縮ですが、複数回に分けてお送りいたします。本メールでは、下記の資料を添付しております。・[資料名1]・[資料名2]続けて残りの資料もお送りいたします。お手数をおかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

この場合は、ミスではなく事情があって分割送信するため、「申し訳ございません」よりも「恐縮ですが」のほうが自然な場合もあります。

例文6:社内チャットで追加連絡する場合

五月雨式にすみません。先ほどの件について、1点補足です。[補足内容を簡潔に記載]お手数ですが、ご確認をお願いします。

社内チャットでは、相手との関係性にもよりますが、「申し訳ございません」より「すみません」「失礼します」のほうが自然なこともあります。

「五月雨式」の意味と読み方

「五月雨式」は、さみだれしきと読みます。

「五月雨」は、旧暦5月ごろの長雨、つまり梅雨の雨を表す言葉です。

そこから転じて、「五月雨式」は、物事が一度で終わらず、とぎれながら何度か続くことを意味します。

ビジネスシーンでは、主に次のような場面で使われます。

  • 連絡を何度かに分けて送る
  • 資料を複数回に分けて送付する
  • 報告が断続的になる
  • 質問や確認事項が後から追加で発生する

つまり、「五月雨式に申し訳ございません」は、直訳のように考えると少しわかりにくいですが、実際には「何度も分けて連絡してしまい、申し訳ございません」という意味で使われます。

「五月雨式に申し訳ございません」は失礼?

結論から言うと、ビジネスメールで使っても失礼ではありません

むしろ、追加連絡や連続送信をするときに一言添えることで、相手への配慮が伝わりやすくなります。

ただし、次のような使い方には注意が必要です。

  • 1回しか連絡していないのに使う
  • 何度もミスを繰り返して、そのたびに使う
  • 相手の連絡に対して「五月雨式ですね」と言う
  • 重要な謝罪をこの一言だけで済ませる
  • 言葉だけ丁寧で、要件が整理されていない

「五月雨式に申し訳ございません」は、あくまでクッション言葉です。

本当に大切なのは、そのあとに要件をわかりやすく、簡潔に伝えることです。

自然に見えるメールの基本構成

「五月雨式に申し訳ございません」を使うメールは、次の3ステップで書くと自然です。

  1. 連続連絡へのお詫び
  2. 追加・訂正・添付などの要件
  3. 確認をお願いする結び

たとえば、添付忘れの場合はこのような流れです。

五月雨式のご連絡となり、大変申し訳ございません。先ほどのメールにて、資料の添付が漏れておりました。本メールにて添付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

このように、短くても必要なことが入っていれば、十分に丁寧です。

「五月雨式」メールの黄金構成図解

やってはいけないNG例

メールのミスに気づくと、焦って丁寧に謝ろうとしてしまいますよね。

けれど、長すぎる謝罪や言い訳は、かえって相手の負担になることがあります。

NG1:言い訳が長い

私の確認不足で、急いでいたこともあり、別件対応をしながらメールを作成していたため、資料の添付を失念してしまいました。

このような説明は、社内の報告では必要な場合もありますが、取引先への追加連絡では長く感じられます。

相手が知りたいのは「なぜ忘れたか」よりも、「正しい資料はどれか」です。

自然な言い換え

先ほどのメールにて、資料の添付が漏れておりました。本メールにて添付いたします。

NG2:何度も連続で送る

1通目で添付漏れ、2通目で追加質問、3通目で訂正……と続くと、相手はどれを見ればよいのか迷ってしまいます。

追加で気づいたことがある場合は、できるだけ一度整理してから送りましょう。

NG3:件名がわかりにくい

件名が前のメールと同じままだと、相手が追加連絡に気づきにくいことがあります。

次のように、件名に内容を入れると親切です。

  • 【資料追加】〇〇の件
  • 【訂正】〇〇の件
  • 【追加のご確認】〇〇の件
  • 【再送】〇〇資料をお送りします

「五月雨式」の言い換え表現

相手との関係性や文面の雰囲気によっては、「五月雨式」以外の表現のほうが自然な場合もあります。

表現ニュアンス例文
度々何度も連絡していることへのお詫び。最も使いやすい表現。度々のご連絡となり、申し訳ございません。
重ねて追加で連絡することを丁寧に伝える表現。重ねてのご連絡となり恐縮ですが、1点確認させてください。
立て続けに短い時間に続けて連絡する場合に使いやすい表現。立て続けのご連絡となり申し訳ございません。
追加で謝罪感を強めすぎず、補足を伝える表現。追加で1点ご連絡いたします。
補足として先ほどの内容に情報を足す場合に自然。補足として、下記の点を共有いたします。

迷った場合は、「度々のご連絡となり申し訳ございません」が幅広い相手に使いやすいです。

「五月雨式」と「矢継ぎ早」の違い

「五月雨式」と似た表現に、矢継ぎ早があります。

どちらも物事が続くイメージがありますが、ニュアンスは少し違います。

表現意味ビジネスでの使いやすさ
五月雨式断続的に物事が続くことメールや資料送付で使いやすい
矢継ぎ早次々と素早く続くことやや勢いが強く、相手に使うと失礼に見えることもある

「矢継ぎ早のご連絡となり申し訳ございません」と使うこともありますが、少し硬く、スピード感が強い表現です。

一般的な追加連絡なら、「五月雨式」「度々」「立て続け」のほうが使いやすいでしょう。

使う場面・使わない場面

使ってよい場面

  • 送信後に添付漏れに気づいた
  • 追加の確認事項を送る
  • 補足情報を後から送る
  • 複数回に分けて資料を送る
  • 連絡が断続的になることを事前に伝える

使わないほうがよい場面

  • まだ1通目の連絡である
  • 重大なミスやクレーム対応で、正式なお詫びが必要である
  • 相手の連絡が多いことを指摘したい
  • 友人やかなりカジュアルな相手への連絡
  • 謝罪よりも、まず電話での説明が必要な緊急事態

特に重大なミスの場合は、「五月雨式に申し訳ございません」だけでは軽く見えることがあります。

その場合は、状況説明、原因、対応策、再発防止策を整理して、必要に応じて電話でも連絡しましょう。

丁寧さ別の表現例

相手との関係性に合わせて、表現の丁寧さを調整すると自然です。

丁寧さ表現向いている相手
とても丁寧五月雨式のご連絡となり、大変申し訳ございません。取引先、上司、社外の重要な相手
標準五月雨式のご連絡となり、申し訳ございません。一般的なビジネスメール
やわらかい度々のご連絡となり恐縮です。関係性のある取引先、社内外のやり取り
社内向け立て続けにすみません。社内チャット、同僚、近い関係の相手
補足向け追加で1点ご連絡いたします。謝罪感を強めすぎたくない場面

よくある質問

Q. 「五月雨式に申し訳ございません」は目上の人に使えますか?

A. 使えます。上司や取引先など、目上の方にも使える表現です。ただし、やや改まった表現なので、社内チャットなどでは「度々すみません」「立て続けに失礼します」のほうが自然な場合もあります。

Q. 「五月雨式に失礼いたします」との違いは?

A. 「申し訳ございません」は謝罪の気持ちが強く、「失礼いたします」は少し軽めのクッション表現です。添付忘れや訂正なら「申し訳ございません」、単なる補足なら「失礼いたします」でもよいでしょう。

Q. 何回目のメールから使うべきですか?

A. 基本的には、同じ件で2通目以降の連絡を送るときに使います。1通目から使うと不自然です。

Q. 「五月雨式ですみません」は失礼ですか?

A. 社内や近い関係の相手なら使えることもあります。ただし、社外や目上の相手には「五月雨式のご連絡となり、申し訳ございません」のほうが丁寧です。

Q. 相手から何度もメールが来る場合、「五月雨式ですね」と言ってもいいですか?

A. 避けたほうが安心です。相手を責めているように聞こえる可能性があります。こちらから返信する場合は、「順次確認いたします」「確認でき次第、まとめてご返信いたします」などが自然です。

Q. 「五月雨式」をメール以外で使えますか?

A. 使えます。たとえば、「五月雨式での納品となります」「五月雨式で恐縮ですが、準備できた資料から共有いたします」のように、資料送付や納品、報告が分かれる場面でも使えます。


まとめ|「五月雨式」は一言添えるだけで印象がやわらぐ便利な表現

メールの添付忘れや追加連絡は、誰にでも起こり得ます。

大切なのは、焦って長い言い訳をすることではなく、相手に必要な情報を早く、わかりやすく届けることです。

  • 「五月雨式」は、断続的に物事が続くことを表す言葉
  • 言葉自体に謝罪の意味はないため、「申し訳ございません」などと組み合わせる
  • 添付忘れ、追加連絡、訂正、分割送付などで使える
  • メール本文は「お詫び・要件・結び」の3ステップで簡潔に書く
  • 重大な謝罪では、この表現だけで済ませず、状況説明や対応策も伝える
  • 迷ったら「度々のご連絡となり申し訳ございません」も使いやすい

「五月雨式に申し訳ございません」は、相手への配慮を示す便利な表現です。

ただし、何度も使えばよいわけではありません。

できるだけ連絡事項を整理し、それでも追加連絡が必要なときに、丁寧なクッション言葉として使いましょう。

落ち着いて、要件を簡潔にまとめれば大丈夫です。誠実なリカバリーは、きっと相手にも伝わります。


参考情報

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