英語でメールやチャットを書いているとき、「ほとんどのバグは修正されました」と伝えたくて、こんな英文を書きそうになったことはありませんか?
Almost bugs are fixed.
日本語では「ほとんどのバグ」と言うので、つい almost bugs と書きたくなりますよね。
でも、英語ではこの表現はとても不自然です。正しくは、次のように言います。
Most of the bugs have been fixed.
ほとんどのバグは修正されました。Almost all of the bugs have been fixed.
ほぼすべてのバグは修正されました。
「えっ、almost は『ほとんど』じゃないの?」と思った方も大丈夫です。
実は、日本語の「ほとんど」はとても便利な言葉で、英語では場面によって most、almost、mostly などを使い分ける必要があります。
この記事では、難しい文法用語をできるだけ使わずに、almost・most・mostlyの違いを、初心者の方にもわかりやすく解説します。
【この記事を書いた人】
Taka / 実践ビジネス英語コーチ・元外資系ITエンジニア
自身もTOEIC500点台から外資系企業へ転職し苦労した経験を持つ。これまで300名以上のエンジニアに「文法用語を使わない英語思考」を指導。過去の自分と同じように、現場の英語メールで冷や汗をかいている若手エンジニアに寄り添い、自身も “Almost users” と書いて恥をかいた経験から、現場で使える実践的な英語を解説します。
- 1 まず結論|「ほとんどの〜」はalmostではなくmost
- 2 なぜ「Almost bugs」は不自然なの?
- 3 almostのイメージは「100%まであと少し」
- 4 mostの意味|「大部分の人・物」を表す
- 5 most と most of the の違い
- 6 almost all の意味|「ほぼすべて」
- 7 most と almost all の違い
- 8 mostlyの意味|「主に」「大部分は」
- 9 almost と nearly の違い
- 10 IT・ビジネス英語で使える例文集
- 11 よくある間違いと自然な言い換え
- 12 迷ったときの判断フロー
- 13 よくある質問
- 14 まとめ|「almost=ほとんど」と丸暗記しないのがコツ
- 15 参考情報
まず結論|「ほとんどの〜」はalmostではなくmost
最初に、いちばん大切なポイントからお伝えします。
「ほとんどの人」「ほとんどのバグ」「ほとんどのユーザー」のように、後ろに人や物が続く場合は、基本的に most を使います。
| 言いたいこと | 不自然な英語 | 自然な英語 |
|---|---|---|
| ほとんどのバグ | Almost bugs | Most bugs / Most of the bugs |
| ほとんどのユーザー | Almost users | Most users / Most of the users |
| ほとんどの人 | Almost people | Most people |
| ほとんどのケース | Almost cases | Most cases |
つまり、「ほとんどの+名詞」なら、まず most を思い出す。
これだけで、かなり間違いを防げます。
やさしい覚え方
almost は「もう少しで100%」というイメージ。most は「大部分の人・物」というイメージです。
なぜ「Almost bugs」は不自然なの?
日本語の「ほとんど」は、とても使いやすい言葉です。
- ほとんどのバグ
- ほとんどの人
- ほとんど終わった
- ほとんど使っていない
このように、日本語では「ほとんど」をいろいろな言葉の前に置くことができます。
ところが英語では、同じ「ほとんど」でも、後ろに来る言葉によって使う単語が変わります。
almost は、「何かが完了しそう」「ある状態に近い」「でも、まだ完全ではない」というときに使います。
たとえば、次のような表現です。
The task is almost done.
その作業はほとんど終わっています。We are almost there.
もう少しで到着です。The report is almost complete.
レポートはほぼ完成しています。
このように、almost は「あと少しで完了」「あと少しでその状態」というイメージの言葉です。
そのため、bugs や users のような「物・人」を直接説明するのは苦手です。
「ほとんどのバグ」と言いたいときは、almost bugs ではなく、most bugs または most of the bugs と言いましょう。
almostのイメージは「100%まであと少し」
almost のイメージは、スマホやパソコンのダウンロード画面に出てくる進捗バーで考えるとわかりやすいです。
0%から始まって、80%、90%、95%と進んでいき、あと少しで100%になる状態。
この「あと少しで完了」が almost です。
almost finished
ほぼ終わったalmost ready
ほぼ準備できたalmost impossible
ほとんど不可能almost no errors
ほとんどエラーがない
ポイントは、100%ではないけれど、かなり近いということです。
そのため、almost Japanese のように言うと、「ほとんどの日本人」という意味にはなりません。
文脈によっては「もう少しで日本人」「日本人にかなり近い状態」のような不自然な印象になります。

mostの意味|「大部分の人・物」を表す
most は、「ほとんどの人」「大部分の物」「多くのケース」のように、人や物の大部分を表すときに使います。
英語メールでは、かなり出番の多い便利な単語です。
mostを使う例文
Most bugs have been fixed.
ほとんどのバグは修正されました。Most users can access the new feature.
ほとんどのユーザーは新機能にアクセスできます。Most cases can be handled automatically.
ほとんどのケースは自動で処理できます。Most people prefer the new design.
ほとんどの人は新しいデザインを好んでいます。
ざっくり「大多数」「大部分」と言いたいときは、most が自然です。
most と most of the の違い
ここで、もう一つ大切なポイントがあります。
Most bugs と Most of the bugs は、どちらも「ほとんどのバグ」と訳せますが、少しニュアンスが違います。
| 表現 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
Most bugs | 一般的に、バグの多くは | Most bugs are caused by simple mistakes.多くのバグは単純なミスが原因です。 |
Most of the bugs | 今回の特定のバグのうち、ほとんどは | Most of the bugs have been fixed.今回のバグのほとんどは修正されました。 |
ビジネスメールや進捗報告では、「今回出ているバグ」「このチケット一覧のバグ」のように、特定のものについて話すことが多いですよね。
その場合は、Most of the bugs have been fixed. のように of the を入れると、より自然で正確です。
実務で迷ったら
進捗報告で「今回のバグのほとんど」と言いたいなら、Most of the bugs have been fixed.
と書くのが安心です。
almost all の意味|「ほぼすべて」
almost all は、「ほぼすべて」と言いたいときに使います。
most よりも、100%にかなり近いイメージです。
たとえば、100個のバグのうち80個が直っているなら、most が自然です。
100個のうち98個や99個が直っていて、「残りはごくわずか」と言いたいなら、almost all がぴったりです。
almost allを使う例文
Almost all of the bugs have been fixed.
ほぼすべてのバグは修正されました。Almost all users have received the update.
ほぼすべてのユーザーがアップデートを受け取りました。Almost all of the tasks are complete.
ほぼすべてのタスクが完了しています。Almost all of the data has been migrated.
ほぼすべてのデータ移行が完了しました。
almost だけでは名詞に直接つけにくいですが、all と組み合わせると、「すべてに限りなく近い」という意味になります。
つまり、almost bugs は不自然ですが、almost all bugs や almost all of the bugs は自然です。
most と almost all の違い
most と almost all は、どちらも「ほとんど」と訳せることがあります。
ただし、相手に伝わる進捗感が少し違います。
| 表現 | イメージ | 例文 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
most | 大部分・多数派 | Most of the bugs have been fixed. | だいたい片付いたが、まだある程度残っている可能性がある |
almost all | ほぼ100% | Almost all of the bugs have been fixed. | 残りがごくわずかで、完了にかなり近い |
実務では、相手に与える印象が変わります。
- 80%くらい終わった →
Most of the bugs have been fixed. - 98〜99%くらい終わった →
Almost all of the bugs have been fixed.
もちろん、厳密な数字が決まっているわけではありません。
ですが、almost all は「完了がかなり近い」という印象が強くなります。
mostlyの意味|「主に」「大部分は」
mostly は、「主に」「大部分は」という意味で使います。
most は「ほとんどの人・物」を表すのに対して、mostly は「全体として見ると、主にそうである」というイメージです。
mostlyを使う例文
The issue is mostly resolved.
その問題はおおむね解決しています。The feedback was mostly positive.
フィードバックはおおむね好意的でした。The system is mostly stable now.
システムは現在おおむね安定しています。The errors are mostly related to network issues.
エラーの多くはネットワークの問題に関連しています。
mostly は、やわらかく「だいたい」「主に」と伝えたいときに便利です。
ただし、「ほとんどのユーザー」と言いたいときに mostly users とするのは不自然なことがあります。
たとえば、次のように使い分けましょう。
Most users are satisfied.
ほとんどのユーザーは満足しています。The users are mostly satisfied.
ユーザーはおおむね満足しています。
どちらも似ていますが、前者は「ユーザーの数」に注目し、後者は「満足している状態の程度」に注目しているイメージです。
almost と nearly の違い
almost と nearly は、どちらも「ほぼ」「もう少しで」という意味で、多くの場面ではかなり近い意味になります。
The task is almost complete.
作業はほぼ完了しています。The task is nearly complete.
作業はほぼ完了しています。
このように、置き換えても大きな意味の差が出にくい場面も多いです。
ただし、すべての場面で同じように使えるわけではありません。
たとえば、almost no errors、almost never、almost any のような表現では、almost のほうが自然です。
There are almost no errors.
エラーはほとんどありません。He almost never misses a meeting.
彼は会議をほとんど欠席しません。
初心者の方は、まず almost を基本として覚え、nearly は「almostに近い言い換え」として少しずつ慣れていくとよいでしょう。
IT・ビジネス英語で使える例文集
進捗報告で使える表現
Most of the bugs have been fixed.
ほとんどのバグは修正されました。Almost all of the bugs have been fixed.
ほぼすべてのバグは修正されました。The implementation is almost complete.
実装はほぼ完了しています。The migration is almost done.
移行作業はほぼ終わっています。The issue is mostly resolved.
その問題はおおむね解決しています。
ユーザー・顧客について話す表現
Most users can log in successfully.
ほとんどのユーザーは正常にログインできます。Almost all users have received the notification.
ほぼすべてのユーザーが通知を受け取りました。The feedback from users was mostly positive.
ユーザーからの反応はおおむね好意的でした。
不具合やエラーについて話す表現
Most of the errors are related to the API.
エラーのほとんどはAPIに関連しています。There are almost no critical errors.
重大なエラーはほとんどありません。The system is almost stable.
システムはほぼ安定しています。The system is mostly stable.
システムはおおむね安定しています。
よくある間違いと自然な言い換え
| 言いたいこと | 不自然な英語 | 自然な英語 |
|---|---|---|
| ほとんどのバグは修正されました | Almost bugs are fixed. | Most of the bugs have been fixed. |
| ほとんどのユーザーは問題ありません | Almost users have no issues. | Most users have no issues. |
| ほぼすべてのタスクが完了しました | Almost tasks are complete. | Almost all of the tasks are complete. |
| 作業はほとんど終わっています | Most done. | The task is almost done. |
| 問題はおおむね解決しています | The issue is most resolved. | The issue is mostly resolved. |
迷ったときの判断フロー
最後に、almost、most、mostly の選び方をシンプルに整理します。
- 「ほとんどの人・物」と言いたい?
→most
例:Most users are satisfied. - 「ほぼすべて」と言いたい?
→almost all
例:Almost all of the tasks are complete. - 「もう少しで完了」と言いたい?
→almost
例:The task is almost done. - 「主に・おおむね」と言いたい?
→mostly
例:The feedback was mostly positive.

よくある質問
Q. 「Almost all bugs」と「Almost all of the bugs」はどちらが正しいですか?
どちらも使えます。ただし、今回のプロジェクトで見つかった特定のバグについて話しているなら、Almost all of the bugs のほうがより具体的で自然です。
Q. 「Most bugs are fixed」は間違いですか?
大きな間違いではありません。ただ、進捗報告では「修正された」という完了のニュアンスを出すために、Most of the bugs have been fixed. と書くほうが自然です。
Q. almost と almost all はどう違いますか?
almost は「もう少しで〜」という意味で、状態や完了に近い言葉と相性がよいです。almost all は「ほぼすべて」という意味で、人や物のまとまりについて話すときに使います。
Q. mostly と most はどう違いますか?
most は「ほとんどの人・物」、mostly は「主に・おおむね」という意味です。Most users are satisfied. は「ほとんどのユーザーが満足している」、The users are mostly satisfied. は「ユーザーはおおむね満足している」というイメージです。
Q. nearly と almost は同じですか?
多くの場合は近い意味で使えます。ただし、almost no、almost never、almost any のように、almost のほうが自然な表現もあります。まずは almost を基本として覚えると安心です。
まとめ|「almost=ほとんど」と丸暗記しないのがコツ
almost、most、mostly は、どれも日本語では「ほとんど」と訳されることがあります。
でも、英語ではそれぞれ役割が違います。
- almost:100%まであと少し。もう少しで完了・到達するイメージ
- most:ほとんどの人・物。大部分を表す
- almost all:ほぼすべて。100%にかなり近い
- mostly:主に・おおむね。全体としてそうであるイメージ
「ほとんどのバグ」「ほとんどのユーザー」のように、人や物が続くときは、almost ではなく most を使いましょう。
特にビジネスメールでは、次の2つを覚えておくと便利です。
Most of the bugs have been fixed.
ほとんどのバグは修正されました。Almost all of the bugs have been fixed.
ほぼすべてのバグは修正されました。
この違いがわかるだけで、英語メールの自然さがぐっと上がります。
次に「ほとんど」と書きたくなったら、まず「人や物の大部分なのか」「完了まであと少しなのか」を考えてみてくださいね。
参考情報
- Cambridge Dictionary「almost」
- Cambridge Dictionary「most」
- Cambridge Dictionary「mostly」
- Cambridge Dictionary Grammar「Almost or nearly?」
- Merriam-Webster「almost」