トノサマバッタの飼い方|子供と楽しむエサ・飼育ケース・仮面ライダーの豆知識

【この記事を書いた人】

むし太郎先生(自然観察指導員・2児の父)
地域の親子向け自然観察会を年間50回以上主催。自身も子供と一緒に数々の昆虫を飼育してきた経験を持つ。同じ父親として、子供の「飼いたい!」という純粋な気持ちを全力で応援し、親の「どうしよう」という戸惑いに優しく寄り添う、頼れる先輩パパ。

週末の虫捕りで、子供が大きなトノサマバッタを捕まえた。

「おうちで飼いたい!」と目を輝かせて言われると、できるだけ応援してあげたくなりますよね。

でも、親としては少し不安もあると思います。

「何を食べるの?」

「虫かごだけで大丈夫?」

「すぐに死なせてしまったら、子供が悲しむかも……」

そんなふうに戸惑うのは、とても自然なことです。

トノサマバッタは、身近な草を食べる昆虫です。

特に、エノコログサ、ススキ、オヒシバなどのイネ科植物をよく食べます。

飼育ケースは、風通しがよく、直射日光が当たらない場所に置き、エサを新鮮に保つことが大切です。

この記事では、トノサマバッタのエサ、飼育ケースの作り方、掃除のコツ、寿命、冬越し、オスとメスの見分け方、さらに子供が喜ぶ「仮面ライダー」とのつながりまで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • トノサマバッタの基本
  • 食べるエサと避けたいエサ
  • イネ科植物の見分け方
  • 飼育ケースの作り方
  • 置き場所と掃除のコツ
  • 寿命と冬越し
  • オスとメスの見分け方
  • 仮面ライダーとのつながり
  • 孤独相・群生相の豆知識
目次
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トノサマバッタってどんな虫?

トノサマバッタは、日本の草原や河川敷、畑の周りなどで見られる大型のバッタです。

体が大きく、ジャンプ力があり、成虫になるとよく飛びます。

学研キッズネットでは、トノサマバッタは成虫が7月ごろから草原で普通に見られ、体長はオス35〜40mm、メス45〜65mmほどと紹介されています。

つまり、メスのほうが大きく、どっしりした体つきになりやすいです。

トノサマバッタの特徴

  • 大型のバッタ
  • ジャンプ力が強い
  • 成虫はよく飛ぶ
  • 草原や河川敷で見つけやすい
  • オスよりメスのほうが大きい
  • 緑色や茶色、黒っぽい個体もいる

子供にとっては、見た目の迫力があり、観察しがいのある昆虫です。

トノサマバッタの飼い方とエサの見分け方

トノサマバッタのエサは何?

トノサマバッタの主なエサは、イネ科の植物です。

公園や河川敷でよく見かける、エノコログサ、ススキ、オヒシバなどが代表的です。

イネ科の植物は、葉が細長く、葉脈が縦にまっすぐ通っているものが多いです。

るるぶKidsでも、トノサマバッタの食べ物として、ススキやエノコログサなどのイネ科植物が紹介されています。

おすすめのエサ

  • エノコログサ、別名ねこじゃらし
  • ススキ
  • オヒシバ
  • メヒシバ
  • イネ科の細長い草

エサの草は、できるだけ新鮮なものを用意しましょう。

ちぎった葉だけを入れるとすぐにしおれてしまうため、水を入れた小さな瓶に挿すと長持ちしやすくなります。

キュウリやキャベツだけでは足りない?

「とりあえず冷蔵庫にあるキュウリやキャベツを入れておこう」と思う方も多いかもしれません。

野菜を少し食べることはありますが、トノサマバッタの主食としては、イネ科の草を用意するほうが安心です。

るるぶKidsでも、イネ科植物が用意できない場合の応急処置として、キャベツ、レタス、キュウリなどの野菜を与えることもできると紹介されています。

つまり、野菜は「一時的な代わり」と考え、できるだけ早くイネ科の草を用意してあげましょう。

野菜を使うときの注意

  • 主食はイネ科植物を基本にする
  • 野菜は応急処置として考える
  • 農薬や洗剤が残らないようよく洗う
  • 傷んだ野菜は入れっぱなしにしない
  • 食べ残しはこまめに取り除く

トノサマバッタを元気に飼いたいなら、まずは近くの草むらでエノコログサなどを探してみましょう。

エサを採るときの注意点

バッタのエサにする草は、どこで採ってもよいわけではありません。

安全そうな場所を選びましょう。

避けたい場所

  • 農薬が使われていそうな畑の近く
  • 除草剤がまかれていそうな場所
  • 車通りが多い道路沿い
  • 犬の散歩が多く、汚れが気になる場所
  • 公園で採取禁止になっている場所

採るときのコツ

  • きれいな草むらで採る
  • できれば根元近くから長めに採る
  • 虫や汚れを軽く確認する
  • 家で軽く水洗いする
  • 水に挿して新鮮さを保つ

子供と一緒にエサを探すと、自然観察にもなります。

「葉っぱのすじが縦に通っているね」「これはねこじゃらしだね」と話しながら探すと、楽しい学びの時間になります。

飼育ケースに必要なもの

トノサマバッタを飼うには、虫かごだけでも始められます。

ただし、トノサマバッタはよく動き、ジャンプもします。

できるだけ大きめで、風通しのよいケースを用意しましょう。

用意するもの

  • 大きめの飼育ケース
  • 通気性のよいフタ
  • エサ用のイネ科植物
  • 水を入れた小さな瓶
  • 土または砂
  • 小枝や止まり木
  • 掃除用のティッシュや割り箸

産卵を観察したい場合は、湿らせた土や砂を入れた容器を用意します。

るるぶKidsでは、餌場として水を入れた瓶にさした植物と、産卵場所として湿らせた土や砂を5cm程度入れた容器を用意すると紹介されています。

飼育ケースの作り方

飼育ケースは、できるだけシンプルで清潔に保てる形にしましょう。

基本の作り方

  1. 大きめの飼育ケースを用意します。
  2. 底に土や砂を薄く敷きます。
  3. 産卵を見たい場合は、湿らせた土を入れた小容器を置きます。
  4. 水を入れた小さな瓶にエノコログサなどを挿します。
  5. バッタが止まれる小枝を入れます。
  6. フタをしっかり閉めます。
  7. 直射日光の当たらない明るい日陰に置きます。

水を入れた瓶を使う場合は、バッタが落ちて溺れないように、口の小さい瓶を選ぶか、脱脂綿やキッチンペーパーで口をふさぐと安心です。

子供が世話をする場合も、瓶が倒れにくいように固定しておきましょう。

置き場所は「直射日光を避けた風通しのよい場所」

トノサマバッタの飼育ケースは、直射日光が当たる窓辺や屋外に放置しないようにしましょう。

ケースの中は思った以上に温度が上がります。

特に夏は、直射日光が当たると短時間で蒸し暑くなり、バッタが弱ってしまうことがあります。

おすすめの置き場所

  • 直射日光の当たらない明るい日陰
  • 風通しのよい玄関や室内
  • エアコンの風が直接当たらない場所
  • 小さな子供やペットが倒さない場所

避けたい置き場所

  • 夏の窓辺
  • 直射日光の当たるベランダ
  • 車の中
  • 風通しの悪い密閉空間
  • 雨が直接入る屋外

バッタは草むらにいる虫ですが、虫かごの中は自然とは違います。

暑さと蒸れには十分注意しましょう。

掃除はどのくらい必要?

トノサマバッタはよく食べ、フンもたくさんします。

飼育ケースが汚れると、においやカビの原因になります。

毎日少しだけでも確認して、汚れたエサやフンを取り除きましょう。

掃除の目安

  • フンは毎日できるだけ取り除く
  • しおれた草は交換する
  • 水が汚れたら替える
  • カビが出たらすぐ取り除く
  • ケース全体は数日に1回、状態を見て掃除する

掃除のときは、バッタが逃げないように注意してください。

子供と一緒に世話をするなら、「今日はエサ係」「今日は掃除係」のように役割を決めると続けやすいです。

水やりは必要?

トノサマバッタに水皿を置く必要は基本的にありません。

水皿を入れると、バッタが落ちて溺れることがあります。

水分は、新鮮な草や野菜から取ることができます。

エサの草を水に挿しておくと、草がしおれにくくなり、結果的に水分補給にもつながります。

何匹まで一緒に飼える?

トノサマバッタは大きく、よく動く昆虫です。

小さな虫かごに何匹も入れると、ストレスになったり、エサ不足になったりすることがあります。

初心者の場合は、まず1〜2匹から飼うのがおすすめです。

複数飼う場合は、大きめのケースを用意し、エサを多めに入れましょう。

複数飼いの注意点

  • 小さなケースに入れすぎない
  • エサを切らさない
  • 弱った個体がいないか見る
  • フンが増えるので掃除をこまめにする
  • 蒸れないよう風通しをよくする

観察目的なら、少ない数でじっくり見るほうが、世話もしやすくなります。

トノサマバッタの寿命はどれくらい?

トノサマバッタは、成虫の時期が限られています。

学研キッズネットでは、トノサマバッタの成虫は7月ごろから見られ、見られる時期は7〜11月と紹介されています。

秋の終わりごろになると、成虫は寿命を迎えていきます。

そのため、秋に捕まえた成虫を飼い始めた場合、長く飼えないこともあります。

短い期間でも、毎日観察することで、子供にとって大切な学びになります。

冬越しはできる?

トノサマバッタの成虫は、基本的に冬を越すことは難しいです。

多くのバッタ類は、秋までに卵を産み、その卵で冬を越します。

福井県自然保護センターの季節情報でも、日本のバッタ類は冬には成虫が死んでしまうものが多く、その前に交尾をして卵を産み、卵で冬越しすると説明されています。

もしメスを飼っていて、産卵を観察したい場合は、ケース内に湿らせた土を入れた容器を置いてみましょう。

ただし、必ず産卵するとは限りません。

オスとメスの見分け方

トノサマバッタは、メスのほうが大きくなります。

学研キッズネットでは、体長の目安として、オス35〜40mm、メス45〜65mmと紹介されています。

そのため、同じ場所で捕まえたトノサマバッタのうち、ひと回り大きくどっしりしているものはメスの可能性があります。

見分け方の目安

  • メスは大きめ
  • オスはやや小さめ
  • メスは腹部が太く見えることがある
  • オスは鳴くことがある

ただし、個体差もあるため、体の大きさだけで必ず見分けられるわけではありません。

子供と一緒に「どっちかな?」と観察するのも楽しい時間です。

子供が喜ぶ豆知識1:仮面ライダーとバッタの関係

子供に話すと喜ばれやすい豆知識が、仮面ライダーとバッタの関係です。

東映公式の仮面ライダー図鑑では、仮面ライダー1号は、悪の秘密結社ショッカーに改造され、バッタの能力を備える改造人間になった姿と説明されています。

つまり、初代仮面ライダーにはバッタの力が関係しています。

トノサマバッタそのものがモデルと断定するより、「仮面ライダー1号はバッタの能力を持つヒーローなんだよ」と伝えると、正確で分かりやすいです。

子供が仮面ライダーを知っているなら、捕まえたバッタを見る目が少し変わるかもしれません。

子供が喜ぶ豆知識2:緑と黒のトノサマバッタがいる理由

トノサマバッタには、緑色のものや茶色っぽいもの、黒っぽいものがいます。

多摩動物公園は、緑色のトノサマバッタを孤独相、黒っぽいトノサマバッタを群生相として紹介しています。

これは「相変異」と呼ばれる現象に関係します。

簡単にいうと、育つ環境や仲間との密度によって、体の色や形に違いが出ることがあります。

子供には、次のように話すと分かりやすいです。

トノサマバッタは、育った環境によって姿が少し変わることがあるんだよ。緑の子もいれば、黒っぽい子もいるんだね。

まるで変身するような話なので、子供の興味を引きやすい豆知識です。

トノサマバッタを飼うときの親子ルール

昆虫飼育は、子供にとって命を学ぶよい機会です。

ただし、親子でルールを決めておくと、より安心して楽しめます。

おすすめのルール

  • 毎日エサを確認する
  • しおれた草は交換する
  • フンを見つけたら掃除する
  • ケースを直射日光に置かない
  • 無理に触りすぎない
  • 弱ってきたら自然に返すことも考える
  • 最後まで責任を持って世話をする

「飼う」ということは、かわいがるだけでなく、毎日お世話をすることでもあります。

小さな命を大切にする気持ちを、親子で育てていきましょう。

よくある質問

Q. トノサマバッタのエサは何がいいですか?

A. エノコログサ、ススキ、オヒシバなどのイネ科植物がおすすめです。葉が細長く、葉脈が縦にまっすぐ通っている草を探してみましょう。

Q. キュウリやキャベツをあげてもいいですか?

A. 応急処置として少量食べることはありますが、主食としてはイネ科植物を用意するほうが安心です。野菜だけで長く飼うのは避けましょう。

Q. 水は入れたほうがいいですか?

A. 水皿はバッタが落ちて溺れることがあるため、基本的には不要です。新鮮な草や、草を水に挿しておくことで水分を補いやすくなります。

Q. 飼育ケースはどこに置けばいいですか?

A. 直射日光を避けた、明るく風通しのよい場所に置きましょう。夏の窓辺や車内は高温になりやすく危険です。

Q. トノサマバッタは何匹まで一緒に飼えますか?

A. 初心者は1〜2匹からがおすすめです。複数飼う場合は、大きめのケースを使い、エサと掃除をこまめに行いましょう。

Q. トノサマバッタは冬を越せますか?

A. 成虫のまま冬を越すのは難しいです。多くのバッタは秋に卵を産み、卵で冬を越します。産卵を見たい場合は、湿らせた土を入れた容器を用意しましょう。

Q. 仮面ライダーはトノサマバッタがモデルですか?

A. 東映公式では、仮面ライダー1号はバッタの能力を備えた改造人間と説明されています。トノサマバッタそのものと断定するより、「バッタの力を持つヒーロー」と話すと正確です。

まとめ:トノサマバッタは新鮮な草と風通しが大切

トノサマバッタの飼育は、ポイントを押さえれば親子で楽しめます。

特に大切なのは、エサと環境です。

エノコログサやススキなどのイネ科植物を用意し、飼育ケースは直射日光を避けた風通しのよい場所に置きましょう。

今回のポイントをまとめます。

  • トノサマバッタは大型でジャンプ力のあるバッタ
  • 主なエサはエノコログサ、ススキ、オヒシバなどのイネ科植物
  • キュウリやキャベツは応急処置として考え、主食は草を用意する
  • 農薬や除草剤が心配な草は使わない
  • エサの草は水に挿すと長持ちしやすい
  • 飼育ケースは大きめで風通しのよいものを選ぶ
  • 直射日光の当たる場所や車内には置かない
  • フンやしおれた草はこまめに掃除する
  • 成虫は冬越しが難しく、卵で冬を越すことが多い
  • 仮面ライダー1号はバッタの能力を備えたヒーローという設定
  • 緑色や黒っぽいトノサマバッタには、孤独相・群生相という違いがある

子供が「飼いたい」と言ったときは、親にとって少し大変に感じるかもしれません。

でも、エサを探し、毎日観察し、命の終わりまで見守る経験は、子供にとって大切な学びになります。

まずは近くの草むらで、エノコログサを探してみましょう。

親子でトノサマバッタの暮らしを観察する時間が、楽しい思い出になりますように。


参考情報

  • るるぶKids「トノサマバッタの採集・育て方・餌」
  • 学研キッズネット「トノサマバッタ」
  • 東映公式「仮面ライダー図鑑 仮面ライダー1号」
  • 東京ズーネット「黒と緑、そして白化型──3種の色のトノサマバッタ」
  • 福井県自然保護センター「秋のバッタと冬越し」
  • カインズ「捕まえたバッタの上手な飼い方」
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