[著者プロフィール]
この記事の執筆者:松下 誠治(まつした せいじ)
不動産投資コンサルタント / 一級建築士
20年間で累計500棟以上のアパート・マンション建築コンサルティングに従事。自身も東京都内・神奈川県内で一棟RC造マンションと重量鉄骨アパートを所有・経営する現役のプレイングオーナー。ハウスメーカー寄りのポジショントークを徹底的に嫌い、個人の投資家・地主の「財布と資産を守る」ことを最優先する、客観的で頼れる実践的メンター。
相続した土地でアパート経営を始めたい。
ハウスメーカーに相談すると、ある会社からは「鉄骨造なら建築費を抑えられます」と言われ、別の会社からは「長期的な資産価値を考えるなら鉄筋コンクリート造が安心です」と言われる。
どちらの説明も正しそうに聞こえるからこそ、迷ってしまいますよね。
「建築費が安いほうがいいの?」
「資産価値を考えるならRC造?」
「銀行融資や減価償却まで考えると、どちらが有利?」
アパート経営の構造選びは、建物の強さや見た目だけで決めるものではありません。
大切なのは、建築費、融資期間、減価償却、家賃設定、空室リスク、修繕費、解体費用、売却のしやすさまで含めて考えることです。
この記事では、鉄筋コンクリート造、重量鉄骨造、軽量鉄骨造、木造の違いを、投資初心者にもわかりやすく整理します。
ハウスメーカーの提案を比較するときに見るべきポイントや、構造ごとの向いている土地・投資戦略、30年後を見据えた出口戦略まで解説します。
この記事でわかること
- 鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違い
- 重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違い
- 法定耐用年数と融資期間の考え方
- 減価償却とデッドクロスの注意点
- 構造別のメリット・デメリット
- RC造・鉄骨造・木造に向いている投資戦略
- ハウスメーカー比較で確認すべき項目
- 30年後の出口戦略の考え方
まず知っておきたい「鉄筋」と「鉄骨」の違い
一般的に「鉄筋」と言う場合、アパート・マンション経営では鉄筋コンクリート造、つまりRC造を指していることが多いです。
一方、「鉄骨造」は、鉄の骨組みを使った建物です。
鉄骨造には、重量鉄骨造と軽量鉄骨造があります。
| 構造 | 特徴 | 向いている建物 |
|---|---|---|
| 鉄筋コンクリート造・RC造 | 鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造。重く頑丈で遮音性を高めやすい | 中高層マンション、ファミリー向け、長期保有物件 |
| 重量鉄骨造 | 厚みのある鉄骨を使う構造。柱や梁で大きな空間を作りやすい | 3階建て以上のアパート、店舗併用住宅、賃貸マンション |
| 軽量鉄骨造 | 比較的薄い鉄骨を使う構造。工期や建築費を抑えやすい | 2階建てアパート、単身者向け、郊外型賃貸 |
| 木造 | 建築費を抑えやすく、設計の自由度も高い | 小規模アパート、戸建賃貸、利回り重視の賃貸経営 |
どの構造が一番よい、という単純な答えはありません。
大切なのは、自分の土地・予算・借入条件・狙う入居者層・保有期間に合っているかどうかです。
営業マンの提案が噛み合わない理由
ハウスメーカーによって、勧める構造が違うことがあります。
ある会社は鉄骨造をすすめ、別の会社はRC造をすすめる。
これは、会社ごとに得意な構造や標準仕様が違うためです。
鉄骨造が得意な会社は、工期やコスト、規格商品の強みを説明しやすいでしょう。
RC造が得意な会社は、耐久性、遮音性、資産性などを強調しやすいでしょう。
どちらも間違いではありません。
ただし、オーナーが知りたいのは「建物として優れているか」だけではなく、最終的に手元にお金が残るかです。
投資家目線で見るべきこと
- 建築費はいくらか
- 家賃はいくら取れるか
- 空室率はどのくらい見込むか
- 融資期間と金利はどうなるか
- 毎月の返済額はいくらか
- 修繕費はいつどのくらい必要か
- 減価償却は何年で取れるか
- 将来売却しやすいか
- 解体や建て替えの費用はどのくらいか
営業資料だけでは、都合のよい数字が中心になることもあります。
比較するときは、同じ条件で長期収支シミュレーションを出してもらうことが大切です。

構造選びで見るべき4つの財務ポイント
1. 法定耐用年数
構造選びでまず確認したいのが、法定耐用年数です。
法定耐用年数とは、税務上、建物を何年かけて減価償却するかを決めるための年数です。
国税庁の耐用年数表では、住宅用建物の主な法定耐用年数は次のように定められています。
| 構造 | 法定耐用年数の目安 |
|---|---|
| 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 | 47年 |
| 金属造・骨格材の肉厚4mm超 | 34年 |
| 金属造・骨格材の肉厚3mm超4mm以下 | 27年 |
| 金属造・骨格材の肉厚3mm以下 | 19年 |
| 木造 | 22年 |
法定耐用年数は、建物が実際に使える年数そのものではありません。
あくまで税務上の減価償却期間です。
ただし、不動産投資では、融資期間や売却時の評価にも関係してくるため、とても重要な数字になります。
2. 融資期間
アパート経営では、建築費の多くを金融機関から借り入れるケースが一般的です。
そのため、融資期間が何年取れるかは、毎月の返済額に大きく影響します。
一般的には、法定耐用年数が長い構造ほど、長めの融資を検討してもらいやすい傾向があります。
ただし、融資期間は法定耐用年数だけで決まるわけではありません。
金融機関は、土地の担保価値、借主の属性、自己資金、収支計画、建物の規模、エリアの需要なども見ます。
融資期間が長い場合のメリット
- 毎月の返済額を抑えやすい
- 手元に現金が残りやすい
- 空室や修繕に備えやすい
融資期間が短い場合の注意点
- 毎月の返済額が大きくなりやすい
- 満室でも手残りが少なくなることがある
- 空室が出ると資金繰りが厳しくなりやすい
「建築費が安いからお得」と思っても、融資期間が短くなり、毎月の返済が重くなると、キャッシュフローが苦しくなることがあります。
3. 減価償却とデッドクロス
減価償却とは、建物の取得費を毎年少しずつ経費にする仕組みです。
耐用年数が短い構造ほど、1年あたりの減価償却費は大きくなりやすいです。
これは、初期の税負担を抑える面ではメリットになります。
一方で、減価償却が終わると、経費にできる金額が減り、帳簿上の利益が増えやすくなります。
このとき、ローンの元金返済は経費にならないため、税金と返済の負担で手元資金が減りやすくなります。
この状態は、不動産投資で「デッドクロス」と呼ばれます。
デッドクロスについては、賃貸住宅経営ではローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態と説明され、税負担増によってキャッシュフローが悪化する可能性があるとされています。
4. 出口戦略
出口戦略とは、将来その物件をどうするかという計画です。
具体的には、次のような選択肢があります。
- 長期保有して家賃収入を得続ける
- 途中で売却する
- 相続対策として次世代に引き継ぐ
- 将来更地にして売却する
- 建て替える
RC造は長期保有に向きやすい一方で、将来の解体費用が高くなりやすい傾向があります。
軽量鉄骨造や木造は建築費や解体費を抑えやすい反面、長期的な資産性や融資評価では注意が必要です。
構造選びは、建てるときだけではなく、売るとき・壊すとき・引き継ぐときまで考えて決めましょう。
構造別のメリット・デメリット
鉄筋コンクリート造・RC造
RC造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造です。
遮音性や耐火性を高めやすく、長期保有向きの建物として検討されることが多いです。
メリット
- 法定耐用年数が長い
- 遮音性を高めやすい
- 耐火性に優れる
- 中高層の建物に向いている
- 長期保有や資産性を重視しやすい
- ファミリー向けや高家賃帯と相性がよい場合がある
デメリット
- 建築費が高くなりやすい
- 工期が長くなりやすい
- 建物が重いため地盤改良費が増えることがある
- 修繕費や解体費が高くなりやすい
- 家賃が取れないエリアでは利回りが低くなりやすい
向いているケース
- 駅近や都市部で家賃水準が高い
- ファミリー層や高所得層を狙う
- 長期保有を考えている
- 自己資金に余裕がある
- 相続対策として長く残したい
重量鉄骨造
重量鉄骨造は、厚みのある鉄骨を使う構造です。
RC造より建築費を抑えながら、比較的大きな空間や3階建て以上の建物を作りやすい特徴があります。
メリット
- RC造より建築費を抑えやすいことがある
- 木造や軽量鉄骨より大規模な建物に対応しやすい
- 柱の間隔を広くしやすい
- 店舗併用や広めの間取りにも向きやすい
- 法定耐用年数が34年と比較的長い
デメリット
- 軽量鉄骨や木造より建築費が高くなりやすい
- 遮音性は設計や床・壁の仕様に左右される
- 防錆やメンテナンス計画が必要
- RC造ほどの重厚感や遮音性を期待するとギャップが出ることがある
向いているケース
- RC造ほど予算はかけられない
- 3階建て以上を検討している
- 30年前後の中長期保有を考えている
- 店舗併用や広めの空間を作りたい
- 収益性と耐久性のバランスを取りたい
軽量鉄骨造
軽量鉄骨造は、比較的薄い鉄骨を使う構造です。
規格化されたアパート商品に多く、工期や建築費を抑えやすい点が魅力です。
メリット
- 建築費を抑えやすい
- 工期が短くなりやすい
- ハウスメーカーの商品が多く比較しやすい
- 初期利回りを高めやすい
- 小規模アパートに向きやすい
デメリット
- 法定耐用年数が短めになりやすい
- 融資期間が短くなる可能性がある
- 遮音性は仕様によって差が出やすい
- 築年数が進むと売却時の評価に注意が必要
- 減価償却後の税負担に注意が必要
向いているケース
- 初期投資を抑えたい
- 2階建て中心で検討している
- 単身者向けや学生向けを狙う
- 一定期間で売却する計画がある
- 土地の家賃水準が高すぎない
木造
元記事では鉄筋と鉄骨の比較が中心ですが、実際のアパート経営では木造も重要な選択肢です。
木造は建築費を抑えやすく、利回り重視の投資では検討されることが多いです。
メリット
- 建築費を抑えやすい
- 法定耐用年数は22年
- 減価償却を比較的早く取れる
- 解体費を抑えやすい
- 小規模アパートと相性がよい
デメリット
- 遮音性は設計・仕様によって差が出やすい
- 耐火性や防音性の対策が必要
- 築年数が進むと金融機関評価に注意が必要
- メンテナンス計画が重要
向いているケース
- 利回りを重視したい
- 初期投資を抑えたい
- 小規模な土地活用をしたい
- 将来の建て替えや売却も視野に入れている
構造別の比較表
| 比較項目 | RC造 | 重量鉄骨造 | 軽量鉄骨造 | 木造 |
|---|---|---|---|---|
| 建築費 | 高め | 中〜高め | 中程度 | 抑えやすい |
| 法定耐用年数 | 47年 | 34年 | 19年または27年 | 22年 |
| 融資期間 | 長めを検討しやすい | 中長期を検討しやすい | 短めになる可能性 | 短めになる可能性 |
| 遮音性 | 高めにしやすい | 仕様次第 | 仕様次第 | 対策が重要 |
| 減価償却 | 長期でゆっくり | 中期 | 比較的早い | 比較的早い |
| 解体費 | 高くなりやすい | やや高め | RCより抑えやすい | 抑えやすい |
| 向いている戦略 | 長期保有・資産性重視 | バランス型 | 初期費用重視 | 利回り重視 |
戦略別|どの構造を選ぶべき?
長期安定資産型ならRC造
長期保有を前提に、資産性や遮音性を重視したい場合はRC造が候補になります。
特に都市部や駅近、家賃水準が高いエリアでは、建築費が高くても家賃で回収できる可能性があります。
ファミリー向けや高級賃貸では、遮音性や建物の重厚感が入居者に評価されることもあります。
ただし、建築費が高いため、土地の家賃相場が低いエリアでは利回りが合わないことがあります。
収益性と耐久性のバランスなら重量鉄骨造
RC造ほどの予算はかけられないけれど、木造や軽量鉄骨よりも中長期の安定感を重視したい場合は、重量鉄骨造が候補になります。
3階建て以上、店舗併用、広めの間取りなどにも対応しやすい構造です。
建築費、融資期間、設計自由度のバランスを見ながら検討しましょう。
初期費用と利回りを重視するなら軽量鉄骨造
初期投資を抑え、早めに収益化したい場合は、軽量鉄骨造が候補になります。
規格化された商品も多く、工期や建築費を見通しやすい点が魅力です。
ただし、融資期間、将来の売却、遮音対策、減価償却後の税負担には注意が必要です。
利回り重視なら木造も比較する
アパート経営では、木造も有力な選択肢です。
建築費を抑えやすく、利回りを確保しやすい一方で、遮音性や修繕計画は丁寧に考える必要があります。
単身者向け、小規模アパート、郊外の土地活用では、木造が最も現実的な場合もあります。
建築費だけで選ぶと失敗しやすい理由
アパート経営では、建築費が安いほど表面利回りは高く見えます。
しかし、表面利回りだけでは、本当の収益力は分かりません。
たとえば、建築費が安くても、次のようなことが起こると手残りは減ります。
- 融資期間が短く毎月返済が重い
- 遮音性への不満で退去が増える
- 家賃を下げないと入居が決まらない
- 修繕費が想定より早く発生する
- 売却時に買い手が融資を受けにくい
反対に、建築費が高いRC造でも、家賃を高く維持でき、長期融資で返済を抑えられれば、安定した経営になることがあります。
つまり、建築費だけでなく、家賃・返済・空室・税金・修繕・売却まで含めて比較する必要があります。
遮音性は「構造」だけで決まらない
RC造は遮音性を高めやすい構造です。
しかし、遮音性は構造だけで完全に決まるわけではありません。
床の仕様、壁の厚さ、窓、換気口、配管、間取り、上下階の生活音対策なども関係します。
鉄骨造や木造でも、遮音に配慮した設計や仕様にすることで、入居者満足度を高めることは可能です。
確認したい遮音対策
- 床の遮音仕様
- 界壁の仕様
- 窓の性能
- 水回りの配置
- 上下階で寝室が重ならない間取り
- 配管スペースの防音
ファミリー向けや高家賃帯を狙うなら、遮音性は特に重要です。
ハウスメーカーには、構造名だけでなく、具体的な遮音仕様を確認しましょう。
耐震性はどう考える?
「地震に強いのはRC造ですか?鉄骨造ですか?」という質問はよくあります。
現在の建築基準法に適合して建てる建物であれば、RC造・鉄骨造・木造のいずれも、一定の耐震性能を満たす必要があります。
内閣府の防災白書では、新耐震基準は中規模の地震ではほとんど損傷せず、大規模地震では人命に危害を及ぼす倒壊等の被害を生じないことを目安とした基準と説明されています。
ただし、揺れ方や損傷の出方、修繕費は構造や設計によって変わります。
「どの構造なら絶対安心」というよりも、耐震等級、地盤調査、構造計算、施工品質を確認することが大切です。
ハウスメーカー比較で必ず確認したい項目
複数社から提案を受けるときは、同じ条件で比較しましょう。
会社ごとに前提条件が違うと、見積もりが安く見えたり、収支がよく見えたりします。
確認したい項目
- 建築費の総額
- 外構費が含まれているか
- 地盤改良費が含まれているか
- 設計料・申請費用が含まれているか
- 付帯工事費が含まれているか
- 消費税が含まれているか
- 想定家賃の根拠
- 空室率の設定
- 修繕費の見込み
- 管理費・募集費の見込み
- 固定資産税・都市計画税の見込み
- 融資期間と金利の前提
- 30年収支シミュレーション
- 売却時の想定
- 解体費用の概算
特に、「建築費が安い」と言われた場合は、どこまで含まれた金額なのかを必ず確認してください。
30年収支シミュレーションで見るべきポイント
アパート経営は、建てた年だけでなく、10年後、20年後、30年後が重要です。
収支シミュレーションを見るときは、次の項目を確認しましょう。
見るべき数字
- 年間家賃収入
- 空室率
- 管理費
- 修繕費
- 固定資産税
- 借入返済額
- 税引前キャッシュフロー
- 税引後キャッシュフロー
- 減価償却費
- 大規模修繕費
- 累計手残り
- 売却想定額
最初の数年だけ黒字でも、10年目以降に修繕費や税負担で赤字になる計画は危険です。
必ず長期で見ましょう。
構造選びの判断フロー
迷ったときは、次の流れで考えると整理しやすくなります。
- 土地の家賃相場を確認する
- 狙う入居者層を決める
- 必要な建物グレードを決める
- 建築費と総事業費を確認する
- 融資期間と金利を確認する
- 税引後キャッシュフローを見る
- 将来売るか、持ち続けるかを考える
- 解体・建て替え費用も見る
この順番で考えると、「RCがいい」「鉄骨がいい」という構造名から入るより、投資としての判断がしやすくなります。
よくある質問
Q. 鉄筋コンクリート造と鉄骨造、どちらが儲かりますか?
A. 立地、建築費、家賃、融資条件、保有期間によって変わります。都市部で高家賃を取れるならRC造が合うこともありますし、初期費用を抑えたい土地では鉄骨造や木造のほうが収支に合うこともあります。
Q. 法定耐用年数が長いRC造のほうが有利ですか?
A. 長期保有や融資期間の面では有利に働くことがあります。ただし、建築費や解体費も高くなりやすいため、収支全体で見る必要があります。
Q. 軽量鉄骨造はやめたほうがいいですか?
A. やめたほうがいいとは言えません。初期費用を抑えたい場合や、小規模アパートでは有力な選択肢です。ただし、融資期間、遮音性、売却時の評価、減価償却後の税負担を確認しましょう。
Q. 木造も比較したほうがいいですか?
A. はい。アパート経営では木造も重要な選択肢です。建築費や利回りを重視するなら、木造案も含めて比較するのがおすすめです。
Q. 耐震性はRC造が一番ですか?
A. 現在の建築基準法に適合して建てる建物は、構造にかかわらず一定の耐震性能を満たす必要があります。構造名だけでなく、耐震等級、地盤、構造計算、施工品質を確認しましょう。
Q. 売却しやすいのはどの構造ですか?
A. 売却時期によって変わります。築浅〜中期であればRC造や重量鉄骨造は耐用年数が残りやすく、買い手の融資評価で有利に働くことがあります。一方、利回り重視の買い手には木造や軽量鉄骨造が好まれることもあります。
Q. ハウスメーカーに何を依頼すれば比較しやすいですか?
A. 「同じ家賃・同じ空室率・同じ金利条件で、30年収支シミュレーションを出してください」と依頼しましょう。さらに、将来の大規模修繕費と解体費の概算も確認すると比較しやすくなります。
まとめ:構造選びは建築費ではなく、30年後の手残りで考える
鉄筋コンクリート造と鉄骨造、どちらが正解かは、土地や投資目的によって変わります。
RC造は長期保有や資産性を重視しやすい一方で、建築費や解体費が高くなりやすい構造です。
重量鉄骨造は、収益性と耐久性のバランスを取りやすい選択肢です。
軽量鉄骨造は、初期費用を抑えやすい反面、融資期間や売却時の評価に注意が必要です。
木造も、利回り重視のアパート経営では有力な選択肢になります。
今回のポイントをまとめます。
- 構造選びに絶対の正解はない
- 建築費だけでなく、融資期間・税金・修繕・売却まで見る
- RC造の法定耐用年数は47年
- 重量鉄骨造は骨格材の厚みによって34年などになる
- 軽量鉄骨造は19年または27年になることがある
- 木造の法定耐用年数は22年
- 法定耐用年数は実際の寿命ではなく税務上の年数
- 融資期間は金融機関の審査で決まる
- デッドクロスや大規模修繕も長期収支で確認する
- 出口戦略から逆算して構造を選ぶ
ハウスメーカーの提案を受けたら、まずは次の2つを依頼してみてください。
- 同じ条件で比較できる30年収支シミュレーション
- 将来の大規模修繕費と解体費の概算
この2つがあると、建築費の安さだけに引っ張られず、冷静に比較できます。
大切な土地を活かすためにも、構造名だけで決めず、数字と出口戦略から判断していきましょう。
参考情報
- 国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
- 内閣府「防災白書・新耐震基準の考え方」
- 大和ハウス工業「賃貸住宅経営と減価償却」
- パナソニックホームズ「賃貸住宅経営におけるデッドクロス」
- アパート建築費・構造別費用に関する不動産会社公開情報