要介護4になった父の介護に限界を感じ、初めてショートステイを利用することに。
最初は戸惑いながらも、少しずつ変化していった父の様子と、家族の負担が軽減された実体験を紹介します。
父の介護度が要支援2から要介護4へ急変
それまで要支援2だった父は、急な体調の変化により一気に要介護4に。自力でできていた着替えや通院も、すべてに介助が必要になりました。
昼間は在宅ワークをしながら隣室で見守ることができていたものの、夜間のトイレ介助が重くのしかかり、介護する側が睡眠不足に。
限界を感じ、ショートステイの利用を検討することになりました。
夜間のトイレ介助は在宅介護最大の壁
高齢者によくある「昼夜逆転」により、深夜に1~2時間おきのトイレ介助が発生。
1週間ほど続くと、介護者側の心身が疲弊してしまいました。
夜中に起き続け、仕事や生活にも支障をきたすようになり、「このままでは共倒れになる」と判断。
ケアマネージャーに相談し、ショートステイ先を探してもらうことになりました。
ショートステイ初体験|抵抗感と不安からの一歩
父は元気な頃、「自分が動けなくなったら施設に入れて構わない」と言っていました。
しかし、いざその時が来ると、「やっぱり家で過ごしたい」と言い出すようになりました。
それでも、介護する家族が限界に達していることを理解してもらい、まずは2泊3日のショートステイからスタートしました。
施設に入っても、社交的だった父は無口になり、他の利用者とも話さず一人で過ごす様子に家族も心配に。慣れるには時間が必要だと感じました。
ショートステイに慣れる工夫|段階的な導入が成功の鍵
いきなり長期利用を目指すのではなく、「3日ステイ+4日自宅介護」→「4日ステイ+3日自宅」というように、段階的にショートステイの日数を延ばしていきました。
こうした対応により、父も徐々に施設での生活に慣れてきました。
長期ショートステイが可能に|家族との再会も励みに
最終的には、1ヶ月ほどの長期ショートステイも可能になりました。
毎週の着替え持参や面会はもちろん、月に1度は父の会いたい知人を連れて訪問するなど、心理的なケアにも配慮しました。
その結果、「家にいるより施設の方がいい」と言ってくれるように。ショートステイ=ネガティブなものではないと家族全員が実感した瞬間でした。
夫婦の介護スケジュールも調整しやすく
母も要介護5で、ショートステイと自宅介護を併用していました。
父と母の帰宅日が重ならないように調整することで、家族の介護負担を軽減することができました。
このように、ショートステイの利用は本人だけでなく家族にとっても大きな支えとなりました。
まとめ|ショートステイの導入は「無理しすぎない介護」の第一歩
要介護4の父の在宅介護に限界を感じ、初めてショートステイを利用したことで、家族全員が「無理しすぎない介護のあり方」を学びました。
最初は戸惑いや不安がありましたが、段階的な導入と家族のサポートによって、本人も安心して施設生活を受け入れられるように。
ショートステイは、自宅介護と組み合わせて活用することで、介護者の心身を守る大切な選択肢です。
これから利用を検討する方の参考になれば幸いです。