「熱を出して休みたい」あなたへ。醤油を飲む前に知ってほしい「心因性発熱」という逃げ道

深夜、布団の中でスマホを握りしめ、このページに辿り着いたあなたへ。

明日の仕事のことを考えると、動悸がして、涙が止まらなくなっていませんか?

「上司に怒られるのが怖い」「もう限界だ」と心が悲鳴を上げているのに、真面目なあなたは「無断欠勤はできない」「正当な理由がなければ休めない」と自分を追い詰め、「熱 出す方法」なんて言葉を検索してしまっているのかもしれません。

まず、産業カウンセラーとして、あなたに一つだけ約束してほしいことがあります。

ネット上に書かれている「醤油を飲む」「洗剤を飲む」といった方法は、今すぐ選択肢から消してください。

それは、あなたの命に関わる自殺行為です。

あなたがいま感じている「熱っぽさ」や「だるさ」。

それは決して甘えではありません。

実は、無理に体温計の数値を操作しなくても、あなたが嘘をつかずに堂々と休める医学的な理由が存在します。

どうか、自分を傷つける前に、少しだけ私の話を聞いてください。

あなたが今日、罪悪感なく眠りにつくための「正しい逃げ道」をお伝えします。


🖊️ この記事を書いた人

山川 仁志(やまかわ ひとし)

公認心理師 / 産業カウンセラー
企業のメンタルヘルス対策を専門とし、延べ3,000人以上の労働者の相談に対応。「休みたい」は甘えではなく、脳からのSOSであると断言する理解者。著書に『壊れる前に「逃げる」技術』など。


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【警告】ネットの「熱を出す方法」は命取り。醤油一気飲みが招く最悪の結末

あなたが検索で見つけたかもしれない「醤油を一気飲みして熱を出す」という方法。

これは都市伝説レベルの笑い話ではなく、医学的に見て極めて危険な行為です。

なぜなら、醤油を大量に摂取することは、「高ナトリウム血症」という致死的な中毒症状を引き起こす直接的な原因となるからです。

人間の体は、塩分濃度が急激に上がると、細胞内の水分が奪われ、脳が萎縮したり、逆に脳浮腫(むくみ)を起こしたりします。

医学専門出版社の羊土社が公開している中毒情報によれば、体重60kgの成人の場合、塩分の致死量は約180gとされています。

これは醤油に換算すると約1リットルですが、それ以下の量でも、痙攣(けいれん)、意識障害、そして最悪の場合は死に至るリスクがあります。

食塩中毒の症状は,消化器症状(口渇,悪心,嘔吐,腹痛,下痢)と神経症状(頭痛,発熱,興奮,痙攣,意識障害など)である.

出典: 醤油を一気飲みしたらどうなる? – 羊土社

「会社に行きたくない」という理由で、脳に障害を負ったり、命を落としたりするリスクを冒す価値はどこにもありません。

この方法は絶対に実行しないでください。

体温計を騙すのは逆効果?「摩擦」や「カイロ」がバレる致命的な理由

次に考えがちなのが、「体温計を脇でこする(摩擦熱)」「カイロやお湯で温める」といった、体温計の数値を操作する方法です。

しかし、これもおすすめできません。

なぜなら、これらの方法は「ありえない数値」や「エラー」を引き起こし、嘘がバレるリスクが非常に高いからです。

異常値とエラーで「嘘」が露呈する

電子体温計は、急激な温度上昇を検知すると「エラー」を表示する仕様になっているものが多くあります。

また、摩擦熱はコントロールが難しく、うっかり「42度」や「45度」といった、人間離れした数値を叩き出してしまうことがあります。

もし、あなたが上司や家族に体温計の写真を見せたとき、そんな異常な数値が表示されていたらどう思われるでしょうか?

「体調不良で休む」こと自体は権利ですが、「嘘をついて誤魔化そうとした」という事実がバレたとき、あなたの社会的信用は地に落ちます。

その後の職場での居心地は、今よりもっと悪くなってしまうでしょう。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 小手先のトリックで体温計を騙そうとするのはやめましょう。リスクとリターンが見合っていません。

なぜなら、私が相談を受けた方の中にも、体温計操作が親にバレて「仮病だ」と決めつけられ、本当に精神的に限界だったのに無理やり出社させられてしまったケースがあるからです。嘘は、あなたを守るどころか、最後の逃げ場を塞いでしまいます。

嘘をつかずに休める。「熱っぽい」の正体はストレス性の『心因性発熱』です

では、どうすればいいのか。

答えはシンプルです。

数値としての熱がなくても、「熱っぽい」という自覚症状を理由に休めばいいのです。

実は、過度なストレスがかかると、ウイルス感染していなくても体温が上がることがあります。

これを医学用語で「心因性発熱(機能性高体温症)」と呼びます。

ストレスが体温を上げるメカニズム

通常、風邪などの発熱はウイルスと戦うための炎症反応ですが、心因性発熱の原因は「ストレスによる交感神経の過剰な働き」です。

あなたが「明日会社に行きたくない」と強く感じ、脳がプレッシャーを受けると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が暴走して体温を上昇させます。

つまり、あなたが感じている「熱っぽさ」や「だるさ」は、気のせいでも甘えでもなく、脳が悲鳴を上げているという医学的な事実なのです。

たとえ体温計の数値が37.5度に届かなくても、自覚症状がある時点で、あなたは「心因性発熱」の疑いがある病人です。嘘をつく必要はありません。

ストレスで熱が出る「心因性発熱」のメカニズム

【コピペOK】罪悪感ゼロで休むための「欠勤連絡」完全マニュアル

「心因性発熱」という正当な理由を手に入れたあなたに、最後のアドバイスです。

会社への連絡は、「具体的な数値」を避け、「症状」を伝えることに徹してください。

嘘の数値(38度など)を言うと、後で診断書の提出を求められた時に困ります。

しかし、「熱っぽくて動けない」というのは主観的な事実なので、誰も否定できません。

以下のテンプレートを使って、始業時間の10〜15分前には連絡を入れましょう。

📞 電話で伝える場合

「おはようございます、〇〇です。
昨夜から激しい頭痛と熱っぽさがあり、今朝になっても起き上がるのが困難な状態です。
無理に出社してご迷惑をおかけするといけませんので、本日はお休みをいただきたくご連絡しました。
急なことで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。」

✉️ メール・LINEで伝える場合

「件名:勤怠連絡(氏名)
おはようございます。〇〇です。
大変申し訳ありませんが、昨夜より強い倦怠感と発熱のような症状があり、体調が優れません。
本日は静養させていただきたく、お休みをいただけますでしょうか。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。」

ポイント:

  • 「熱があります」と言い切らず、「熱っぽさ」「発熱のような症状」と伝えることで、嘘をつかずに辛さを伝えられます。
  • 「起き上がるのが困難」「強い倦怠感」という言葉は、心因性発熱の典型的な症状であり、出社不能な状態を相手にイメージさせやすい表現です。

よくある質問 (FAQ)

Q1. 病院に行けと言われたらどうすればいいですか?

内科を受診し、正直に「ストレスが強くて、熱っぽさとだるさが取れない」と伝えてください。血液検査で炎症反応(CRP)が出なければ、医師も「過労やストレスの可能性が高い」と判断します。「異常なし」と言われるのが怖いかもしれませんが、「異常がないのに症状がある=心因性発熱」という診断の証拠になります。

Q2. 1日休んだだけで、明日行きづらくならないでしょうか?

無理をして今日出社し、職場で倒れたりミスを連発したりする方が、明日以降の行きづらさは増します。今日は「戦略的撤退」の日です。1日しっかり脳を休ませることで、少しだけ視野が広がり、明日以降の対策(上司への相談や心療内科の受診など)を考える余裕が生まれます。

Q3. 精神的に限界な時、何科を受診すべきですか?

体の症状(熱、頭痛、腹痛)が強い場合はまず内科へ。そこで異常がないと言われたり、気分の落ち込みが激しい場合は心療内科精神科を受診してください。心療内科は「心の風邪」を治す場所です。決して特別なことではありません。

まとめ:今日は自分を守るために「戦略的撤退」を

ここまで読んでくれたあなたは、もう「醤油を飲もう」なんて思っていないはずです。

あなたが今しようとしていることは、サボりでも逃げでもありません。

過熱した脳と心を冷やすための、必要な「緊急停止」です。

今日は会社への連絡を済ませたら、スマホの電源を切って、泥のように眠ってください。

罪悪感を持つ必要はありません。

あなたは、自分を守るための正しい選択をしたのですから。


参考文献・出典

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