TikTokやYouTubeショートを見ていると、最近よく流れてくる「ナルトダンス」。
軽快な足の動きに、無表情ぎみの表現、そして「いまこれ」と現状を伝えるようなテキストまで重なっていて、「これって結局、何が元ネタなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
名前だけ聞くと、アニメ『NARUTO』の公式ダンスのようにも思えますが、実はそうではありません。
今広く知られているナルトダンスの土台には、中国発のネットミーム「科目三(けーむーさん)」があります。
さらに日本では、このダンスがそのまま入ってきたのではなく、「いまこれ構文」や Mrs. GREEN APPLE の『ライラック』と結びつきながら、独自の形で広がっていきました。
この記事では、ナルトダンスの元ネタとされる「科目三」とは何か、日本でどうして“ナルトダンス”と呼ばれるようになったのか、そして今話題の「いまこれ構文×ライラック」まで、流れがわかるようにやさしく整理していきます。
👤 著者プロフィール
SNSトレンドやネットミームの背景を、初心者にもわかりやすく読み解くライター。表面的な“バズ”だけでなく、広がった文脈や言葉のズレも含めて整理する記事づくりを大切にしています。
結論|ナルトダンスの元ネタは、中国発の「科目三」です
まず結論からお伝えすると、いま日本で「ナルトダンス」と呼ばれている動きの元ネタは、中国発の「科目三」です。
Wikipediaの整理でも、科目三は中国・広西チワン族自治区発祥のインターネット現象で、中国では「広西科目三」、日本では「ナルトダンス」とも呼ばれると説明されています。
また、2023年に中国の大手火鍋チェーン「海底撈」が接客パフォーマンスに取り入れたことで、特に広く知られるようになったとされています。
つまり、日本で先に「ナルトダンス」という名前だけを知った人にとっては意外ですが、流れとしては、
科目三 → 海外で拡散 → 日本で“ナルトダンス”と呼ばれるようになる
という理解がいちばんわかりやすいです。
そもそも「科目三」って何?
「科目三」という言葉だけ聞くと、ダンスの名前にはあまり聞こえませんよね。
もともと中国語で「科目三」は、運転免許試験の科目名にも使われる言葉です。
ただ、広西チワン族自治区では「科目一は歌、科目二は米粉、科目三はダンス」といった冗談めいた言い回しが広まり、それがダンスの呼び名としても定着していったと整理されています。
ここで大事なのは、「最初から世界向けの流行ダンスとして作られたもの」ではなく、ローカルなノリや文化を背景にした動きが、SNSで大きく広がったという点です。
こういう広がり方は、いかにも今っぽいネットミームですよね。
なぜ世界に広がったの?きっかけは海底撈のパフォーマンス
科目三が一気に有名になった大きなきっかけとしてよく語られるのが、火鍋チェーン「海底撈(ハイディラオ)」です。
Wikipediaでも、2023年に海底撈の接客パフォーマンスに取り入れられたことで、このダンスが広く知られるようになったと説明されています。
つまり、ローカルなステップが、外食チェーンの店内パフォーマンスとSNS拡散によって一気に“見たことある動き”へ変わっていったわけです。
この段階で、すでに「ただの地方ネタ」ではなく、ネットで真似され、切り取られ、別文脈に乗せられる素材になっていたと考えるとわかりやすいです。

じゃあ、なぜ「ナルトダンス」って呼ばれるの?
ここが一番気になるポイントですよね。
結論からいうと、アニメ『NARUTO』そのものが公式に元ネタというわけではありません。
日本語版Wikipediaでも、科目三は日本では「ナルトダンス」とも呼ばれるとされていて、すでに呼び名として定着していることがわかります。
また、ネット上の解説記事では、海外のTikTokユーザーやコスプレ動画が広がる中で、NARUTO風の見た目やコスプレの印象と結びつき、日本では「ナルトっぽいダンス」として受け取られた流れが説明されています。
これは公式設定というより、SNS上の呼び名として自然発生的に定着したものと考えるのが自然です。
つまり、「ナルトダンス」という名前は、日本で広がる中でついたわかりやすい俗称に近いものです。
日本での進化|「いまこれ構文」と結びついた理由
日本に入ってきたあと、このダンスは単なる“踊ってみた”で終わりませんでした。
特に大きかったのが、「いまこれ構文」との結びつきです。
検索で見つかる複数の解説では、日本で広がったフォーマットとして、「今こういう状況です」とテキストで現状を説明しながら、あの独特のステップを踏む形が紹介されています。
たとえば note の解説でも、「ダンスを踊る前に起こったことを述べてから踊る」「いまこれ構文」として日本独自の流れが整理されています。
この形が広がったことで、ナルトダンスは単なる輸入ミームではなく、現状報告の大喜利フォーマットのような、日本ローカルの遊び方へ変化していきました。
ここを知らずに「ただ踊ればいい」と考えると、たしかに文脈を外して見えてしまいやすいです。
さらに広がった要素|Mrs. GREEN APPLE「ライラック」との結合
現在の日本のSNSでこのミームを語るとき、外せないのが Mrs. GREEN APPLE の「ライラック」 です。
これも公式に決まった名称というより、SNS上で広がった派生ですが、検索結果に出てくる解説では、「いまこれ構文」とナルトダンス、そして「ライラック」が組み合わさった形が、日本での新しい広がり方として紹介されています。
note の解説でも、第3バズり期として音源が「ライラック」に変わったと整理されています。
つまり今の日本では、
- 中国発の科目三ステップ
- 日本で定着した「ナルトダンス」という呼び名
- 「いまこれ」系の現状報告テキスト
- 「ライラック」の音源
このあたりが混ざり合って、一つのSNSミームとして受け止められているわけです。
今のトレンドをひとことで言うと?
今の日本の文脈でこの現象をひとことでまとめるなら、
「中国発の科目三が、日本では“ナルトダンス”という俗称で広まり、さらに“いまこれ構文×ライラック”と融合した派生ミーム」
という言い方がいちばんズレにくいです。
これなら、「元ネタは何?」「どうしてナルトって呼ぶの?」「今見かける形は何が混ざっているの?」に、ひとつながりで答えられます。
SNS担当者が気をつけたいこと
もし企業アカウントやお店のSNSでこの流れを使いたいなら、いちばん大事なのは表面だけ真似しないことです。
たとえば、名前だけ見ていきなり忍者コスプレに寄せると、「今の文脈をわかっていない」と受け取られるおそれがあります。
今の受け取られ方は、アニメ再現というより、
- ちょっと気まずい現状
- あるあるな日常
- 自虐っぽい報告
を、無表情ぎみにテンポよく見せるところに面白さがあります。
つまり企業が取り入れるなら、「流行っているダンスを踊る」ではなく、自社の文脈に合う「今これ」をどう作るかがポイントになります。
やさしい実務アドバイス
流行のミームは、名前だけ借りるとズレやすいです。
「元ネタ」「今の遊ばれ方」「視聴者が何を面白がっているか」をセットで見ると、企画の精度が上がりやすくなります。
まとめ
ナルトダンスの元ネタは、アニメ『NARUTO』そのものではなく、中国発の「科目三」です。
そして、その科目三が海底撈のパフォーマンスなどをきっかけに広く拡散し、日本では「ナルトダンス」という呼び名でも定着しました。
さらに日本では、この動きが「いまこれ構文」や Mrs. GREEN APPLE「ライラック」と結びつき、単なる輸入ダンスではない独自のミームへと進化しています。
だからこそ、今このトレンドを理解するには、「元ネタは科目三」「日本での呼び名はナルトダンス」「現在は今これ構文やライラックと融合した派生が主流」という3段階で見るのがいちばんわかりやすいです。
一見ただの変なダンスに見えても、その裏には、国をまたいだ拡散と、SNSならではの文脈の重なりがあります。
背景まで知っておくと、動画の見え方がかなり変わってきますよね。
流行の表面だけでなく、そのつながりまでわかると、SNSの見方もぐっと面白くなります。
今後も似たミームが出てきたときは、「これ、どこから来て、何と混ざって広がったのかな?」という視点で見てみると、きっともっと楽しめるはずです。
📚 参考文献リスト
- Wikipedia「科目三」
- note「ナルトダンスが大バズり中!なぜ中高生の間で流行っているのか」
- ネット上の解説記事(ナルトダンスの呼称定着や派生ミーム整理)