貯金なし・手取り22万でもOK。月々1万円台から始める「現実的な」歯列矯正プラン

加藤美奈

この記事の著者:加藤 美奈 (Kato Mina)

歯科矯正カウンセラー / ファイナンシャルプランナー(FP)

歯科医院でのカウンセリング歴10年、延べ3,000人以上の支払い相談に対応。「お金が理由で矯正を諦めさせない」をモットーに、FP資格を取得。治療の専門家としてではなく、「お金とライフプランの専門家」として、あなたの財布事情に寄り添い、現実的な解決策を一緒に考えます。

友人の結婚式で撮った写真を見て、自分の笑顔にガッカリしたことはありませんか?

「もっと自信を持って笑いたい」と思って矯正について調べ始めたものの、ネットで「100万円」という数字を見て、そっと画面を閉じた…そんな経験があるかもしれません。

「矯正したいけど、100万円なんて貯金ない…」と諦めていませんか?

実は、私のカウンセリングに来る20代の方の多くが、貯金ゼロからスタートしています。

大切なのは「総額」に圧倒されることではなく、「月々いくらなら払えるか」を分解して考えることです。

この記事では、貯金がなくても、手取り22万円のOLさんが無理なく矯正を始めている「お金のカラクリ」を、FP資格を持つカウンセラーが解説します。

装置代だけでなく、調整料や金利も含めた「リアルな総額」と「月々の支払額」をシミュレーションしてみましょう。


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「結局いくらかかるの?」手法別・リアルな総額一覧表

まずは、曖昧な「相場」ではなく、ゴールまでにかかる費用の全体像を把握しましょう。

矯正費用で失敗しやすいのは、「装置代」だけを見て契約し、毎回の「調整料(処置料)」や治療後の「保定装置代」で予算オーバーになるパターンです。

ここでは、それら全てを含めた「出口までの総額目安」を手法別にまとめました。

📊 比較表
矯正手法別・リアルな総額シミュレーション(装置代+調整料+保定装置代)

矯正手法装置代の目安調整料の目安 (通院24回想定)総額目安特徴
ワイヤー矯正 (表側)60万〜80万円12万〜20万円 (5,000円×24回)72万〜100万円最も一般的で適応症例が広い。
ワイヤー矯正 (裏側)100万〜130万円15万〜25万円 (7,000円×24回)115万〜155万円目立たないが高額。期間も長引く傾向。
マウスピース矯正70万〜90万円0円〜10万円 (医院による)70万〜100万円目立たず取り外し可能。自己管理が必要。
部分矯正 (前歯のみ)30万〜50万円5万〜10万円35万〜60万円軽度のガタつき向け。噛み合わせは治せない。

最近では、調整料を含んだ総額を最初に提示する「トータルフィー制度」を採用する医院も増えています。

トータルフィー制度と調整料(都度払い)は、一見するとトータルフィーの方が高く見えることがありますが、治療が長引いても追加費用がかからないため、最終的な総額が確定する安心感があります。

予算オーバーが不安な方には、この制度を採用している医院がおすすめです。


貯金がなくても大丈夫。「デンタルローン」で支払うという選択

「総額80万円なんて、やっぱり無理…」と思いましたか?

でも、これを一括で払う必要はありません。多くの患者さんが利用しているのが「デンタルローン」です。

デンタルローンは、クレジットカードのリボ払い(金利15%程度)よりも低い金利(約5%程度)で利用できる、歯科治療専用のローンです。

では、手取り22万円のあなたが、総額80万円をデンタルローン(60回払い・金利5%想定)で支払う場合、月々の負担はどうなるでしょうか?

手取り22万円の家計簿シミュレーション(デンタルローンあり)
計算すると、月々の支払いは約15,000円です。

これなら、飲み会を月に数回減らしたり、洋服を買うのを少し控えたりすれば、十分に捻出できる金額ではないでしょうか?

デンタルローンは、高額な費用を月々の許容範囲内(約1.5万円)に分割する解決策として非常に有効です。

「金利を払うのがもったいない」という声もよく聞きます。

しかし、20代という一番輝く時期を、口元のコンプレックスを抱えたまま過ごすことの損失を考えてみてください。

きれいな笑顔で過ごす数年間には、金利数万円以上の価値が間違いなくあります。


知らないと損!「医療費控除」で数万円が戻ってくる仕組み

さらに、あなたを助けてくれる強力な制度があります。それが「医療費控除」です。

これは、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで税金の一部が戻ってくる仕組みです。

「矯正は美容だから対象外でしょ?」と思っていませんか?

実は、大人の矯正でも「噛み合わせの改善」という診断があれば、医療費控除の対象になります。(審美目的のみの場合は対象外ですが、多くの矯正治療は機能改善を含みます)

では、年収350万円(手取り約22万円)のあなたが、年間80万円の矯正費用を支払った場合、どれくらい戻ってくるのでしょうか?

【還付金+住民税減税額の目安】

  • 所得税からの還付金:約3.5万円
  • 住民税の減税額:約3.5万円
  • 合計メリット:約7万円

医療費控除と確定申告は、支払った税金の一部を取り戻すための重要な手段です。

実質的に治療費が7万円安くなるのと同じことですから、これを使わない手はありません。

確定申告は今やスマホで簡単にできますので、難しく考えずにぜひ活用してください。


「安さ」だけで選ぶと危険。格安マウスピース矯正の落とし穴

最後に、一つだけ注意喚起をさせてください。

最近、SNSなどで「月々3,000円からできるマウスピース矯正」という広告を見かけませんか?

「これなら私でも!」と飛びつきたくなる気持ちはわかります。

しかし、この「月々3,000円」は、あくまでローンの最低支払額であり、総額が安いわけではないケースが多々あります。

また、マウスピース矯正とワイヤー矯正は、単に費用が違うだけでなく、適応できる歯並びのレベルが異なります。

格安のマウスピース矯正は、前歯だけの軽度な矯正(部分矯正)を対象としていることがほとんどです。

もし、あなたの歯並びが全体的な矯正が必要なレベルなのに、安さにつられて適応外のマウスピース矯正を選んでしまったらどうなるでしょうか?

「半年やったけど全然治らなかった」「噛み合わせがおかしくなった」といって、結局ワイヤー矯正でやり直すことになり、倍の費用と時間がかかってしまった…という失敗事例が後を絶ちません。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 「安さ」ではなく「自分の歯に合っているか」で選んでください。

なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、初期費用の安さだけで判断してしまい、結果的に「安物買いの銭失い」になるケースが多いからです。まずは精密検査を受け、歯科医師に「私の歯並びはマウスピースで治りますか? ワイヤーの方が確実ですか?」と正直に聞いてみましょう。複数の選択肢を提示してくれる医院こそが、信頼できる医院です。


未来の笑顔への投資は、早ければ早いほどお得です

矯正は確かに高い買い物です。

でも、デンタルローンや医療費控除を賢く使えば、月々1万円台で実現できる「手の届く自己投資」でもあります。

迷っている間も、歯並びは治りませんし、年齢とともに歯茎も衰えていきます。

「今」が、これからの人生で一番若くて、きれいに治りやすいタイミングなのです。

まずは、歯科医院の「無料相談」に行ってみませんか?

そこで「私の場合は総額いくらになりますか?」と見積もりをもらうことから始めましょう。

具体的な数字が見えれば、きっと一歩踏み出す勇気が湧いてくるはずです。


参考文献

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