
この記事の著者:ミヨ(JNA本部認定講師 / ネイルサロンオーナー)
延べ1万人以上の爪を施術し、深爪や爪甲剥離の改善事例も多数持つ「爪の健康を守るネイリスト」。「おしゃれは我慢じゃない。正しい知識があれば、爪を守りながらネイルは楽しめる」をモットーに、サロンワークの傍ら、セルフネイラー向けの正しい知識を発信中。
「結婚式で指輪交換の時にチップがない!なんて悪夢は見たくないですよね?」
せっかくの晴れ舞台、指先まで完璧に仕上げたいと思ってネイルチップを用意したのに、「途中で取れたらどうしよう…」という不安が頭をよぎる。
かといって、強力な接着剤を使って、外す時に自爪まで剥がれてしまうような痛い思いもしたくない。
そんな「取れる不安」と「外す痛み」のジレンマに悩んでいませんか?
実は、プロから言わせてもらうと、チップが取れる原因の9割はグルーの弱さではなく「下準備不足」なんです。
そして一番怖いのは、取れないようにとアロンアルファを使ってしまうこと。
あれは爪にとって「火傷」と同じなんですよ。
この記事では、現役ネイリストがサロンでお客様にこっそり教えている、「1日限定」に特化した最強の装着テクニックと、ダメージゼロのオフ方法を伝授します。
これを読めば、もうグルー選びで迷子になることはありません。
【警告】アロンアルファは絶対ダメ!プロが教える「爪が死ぬ」理由
まず最初に、これだけは絶対に守ってください。
「1日だけだから」「絶対に取れたくないから」といって、アロンアルファなどの瞬間接着剤を使うのは絶対にやめてください。
なぜなら、アロンアルファ(シアノアクリレート系接着剤)は、空気中や爪の水分と反応して硬化する際に、急激な発熱を起こす性質があるからです。
爪は皮膚の一部です。その上で高熱が発生すれば、当然「火傷」をします。
さらに、瞬間接着剤は医療用や工業用に使われるほど強力すぎるため、無理に剥がそうとすると、自爪の層ごと持っていかれる「爪甲剥離(そうこうはくり)」を引き起こすリスクが非常に高いのです。
つけ爪を接着剤でつけたところ、指が熱くなり、やけどをした。(中略)シアノアクリレート系接着剤は、繊維と接触すると化学反応が促進され、急激に発熱する性質があります。
出典: つけ爪用接着剤によるやけどに注意 – 国民生活センター, 2012年公表
結婚式の翌日、ボロボロになった爪を見て泣きたくないですよね?
ネイルチップには、必ず「ネイル専用」のグルーか粘着グミを使ってください。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: どうしても強力に付けたいなら、100均ではなくネイル用品メーカー(D-UPなど)の「ブラシタイプ」のグルーを選びましょう。
なぜなら、100均のグルーは容器の作りが甘く、液漏れしてポーチを汚したり、蓋が開かなくなったりするトラブルが多いからです。数百円の差で当日の安心感が買えるなら、安いものですよ。
最強の組み合わせはこれ!「粘着グミ+グルー」のハイブリッド技
では、どうすれば「絶対に取れない」と「安全に外せる」を両立できるのでしょうか?
その答えは、「粘着グミ」と「ネイルグルー」のいいとこ取りをするハイブリッド技です。
手順
- 粘着グミを自爪に貼る: まず、自爪のサイズに合った粘着グミを貼ります。
- グルーを塗る: そのグミの上に、少量のネイルグルーを塗ります。
- チップを装着: 空気を抜くように、根元からチップを押し当てて密着させます。
なぜこれが最強なのか?
粘着グミには「クッション性」があり、衝撃を吸収してくれます。
一方、グルーは「接着力」が強い。
この二つを組み合わせることで、衝撃に強く、かつ隙間なく密着する最強の強度が生まれます。
そして最大のメリットは「オフ」の時です。グルーが直接自爪に触れていないため、外す時はグミの層から剥がれてくれます。
つまり、強度はグルー並みなのに、自爪へのダメージはグミ並みという、まさに魔法のようなテクニックなのです。

グルーの強さより大事?持ちを劇的に変える「油分除去」の魔法
どんなに強力なグルーを使っても、これをしていないとすぐに取れてしまいます。
それが「プレパレーション(油分除去)」です。
爪の表面には、目に見えない油分や水分が付着しています。これが接着剤を弾いてしまう最大の敵です。
失敗しない装着の儀式
- 手を洗う: ハンドクリームやオイルは厳禁です。石鹸でしっかり洗いましょう。
- 拭き取る: 消毒用エタノールを含ませたコットンで、爪の表面をゴシゴシと拭き取ります。(なければ除光液でも代用可ですが、保湿成分が入っていないものがベスト)
- 触らない: 拭いた後は、爪の表面を指で触ってはいけません。
たったこれだけです。この「ひと手間」を加えるだけで、持ちは劇的に変わります。
高いグルーを買う前に、まずは100円ショップでアルコール綿を買ってください。それが一番の近道です。
📊 比較表
装着前の「油分除去」あり・なしの比較
| 項目 | 油分除去 なし | 油分除去 あり |
|---|---|---|
| 接着力 | グルーが油分で弾かれ、本来の力の半分も出ない | グルーが爪に密着し、最強の強度を発揮 |
| 持ち時間 | 数時間〜半日でポロリ | 1日中、水仕事をしてもビクともしない |
| リスク | 気づかないうちに紛失する可能性大 | 無理に剥がそうとしない限り取れない |
泣くほど痛いのは卒業。お湯とリムーバーで「スルッ」と外す神手順
結婚式が終わり、帰宅してホッと一息。さあ、チップを外そう…という時、無理やり剥がしていませんか?
それは自爪を痛めつける行為です。
プロが推奨する、痛くない・傷つかないオフの手順はこれです。
1. ぬるま湯でふやかす
洗面器に40度くらいのぬるま湯を張り、指先を5〜10分ほど浸します。
これにより、グルーやグミが柔らかくなります。
2. 隙間を作る
ウッドスティック(なければ爪楊枝の背)を使い、チップの根元やサイドから優しく押し上げ、少しだけ隙間を作ります。
絶対にここで無理に剥がさないでください。
3. リムーバーを流し込む
その隙間に、ネイルグルー専用のリムーバー(またはアセトン入り除光液)を垂らします。
液体がグルーを溶かしてくれるのを待ちます。
4. ゆっくり外す
グルーが溶けてきたら、ウッドスティックで少しずつ押し上げます。
まだ固いようなら「3」に戻ります。
これを繰り返せば、痛みなく「スルッ」と外れます。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 専用の「グルーオフ(リムーバー)」は、グルーと一緒に必ず買っておきましょう。
なぜなら、お湯だけでは強力なグルーは溶けきらないことがあるからです。数百円のリムーバーがあるだけで、オフのストレスと自爪へのダメージがゼロになります。翌日の仕事に響かないためにも、これは必須アイテムです。
まとめ:指先の自信は、正しい知識から生まれる
結婚式という特別な日。指先が綺麗だと、グラスを持つ手、ハンカチで涙を拭う仕草、そのすべてが美しく見えます。
「取れるかも」という不安を抱えたままでは、心から楽しめませんよね。
今回ご紹介した「アロンアルファNG」「グミ+グルーのハイブリッド」「徹底的な油分除去」「お湯とリムーバーでのオフ」。
この4つを守れば、あなたのネイルは無敵です。
準備は完璧です。自信を持って、最高の1日を楽しんできてくださいね。