父の声がかすれてしまい、ほとんど出ないようになってしまいました。
寝ている時は声が出にくくても、起き上がるとそれなりに声を聞き取ることができていたのに、検査入院から退院して帰ってくるとほとんど声が出ない状態になっていました。
声帯に異常が発生しているのかと心配していたんですが、原因は意外なことでした。
耳鼻咽喉科を受診
パーキンソン病のため神経内科を受診していた父ですが、声が出ない状態が慢性化して、声帯に異常があるといけないので、担当医から耳鼻咽喉科を受診することを勧められました。
喉頭がんの心配もあるので、すぐに耳鼻咽喉科を受診することにしました。
鼻から内視鏡(ファイバースコピー)を挿入して喉の状態を見せてもらいました。
内視鏡である電子スコープの太さは、直径3mmなので、鼻から挿入しても割と平気な様子で検査が進んで行きました。
声帯の状態は、息を吸う時の動作は問題なくスムーズに動いているようでしたが、声を出そうとすると、声門がしっかりと閉じることが出来ずに隙間が開いた状態になっているのが確認出来ました。
声が出にくい原因は
父の声が出にくくなったのは、声帯を動かす筋肉や粘膜が萎縮するためのようです。
これは加齢や、食が細くなり急激に痩せたこと、しゃべることが少なくなって声帯を使わなくなったことが原因でした。
加齢や痩せたことなどで、声帯の筋肉がやせ細り、声を出す時に声門がうまく閉じなくなって声帯が振動しにくくなり、息漏れが多くなることで、弱々しい声やかすれた声になるのです。
治療法としては
治療としては、声帯の筋肉を鍛えて萎縮の進行を抑えるリハビリが必要となります。
積極的におしゃべりしたり、歌ったり、日々声を出す習慣を続けることが必要なのですが、現状の父には中々難しいことになります。
それで改善しない場合は、萎縮した声帯の位置を矯正して隙間をなくす手術をすることもあるようです。
その他、腹部から採取した脂肪組織などを声帯に注入して声門を太くして、声門が閉じるようにする治療法もあります。
90才が近い父にとって声帯を手術までして治すのはどうかということで、しばらく様子をみることになりました。
声が出にくいことで
声が出にくいと、父との意思の疎通が難しくなりました。
父が何を言いたいのを理解するのが困難になってしまうということです。
父の要望に答えてあげたいのですが、声が出ないことで言葉が通じないため、父の思う通りのことが出来ないので、歯がゆいです。
しかし、施設に面会に行って帰る時に言ってくれる『ありがとう』という言葉は、はっきり聞き取れます。
とても幸せな気持ちになれる瞬間です。